ケガや火傷の傷あとが気になる
縫合跡を目立たなくしたい
リストカットやタバコの火傷跡(根性焼き等)を消したい
帝王切開の傷あとがいつまでも残っている
当院では一般外科と異なり、形成外科・美容外科として傷あとができるだけ目立ちにくいよう綺麗に仕上げるように意識しております。
傷がある場所や傷の種類・大きさによっても修正の仕方は様々です。また、傷跡によっては保険適用となる場合もあります。傷の種類を問わずに、まずはカウンセリングでお話を聞かせてください。
レーザー治療
フラクショナルCO₂レーザーで皮膚表面層に均一な多数の点状の照射を行い、周囲の皮膚とぼかしていきます。
皮膚表面に肉眼では確認できないほどの微小な無数の穴を開け、熱エネルギーで症状箇所の皮下組織を分解します。直接肌を手術することなく、真皮層(2mm)まで熱を入れることでコラーゲンを生成し、肌そのものを新しい肌に入れ替えるという新しい治療法です。
切除法
傷跡部を切除し皮膚を縫い合わせる方法です。傷跡の範囲が小さく皮膚に十分に余裕がある場合は1回の切除で行えます。傷跡の範囲が大きい場合は何度かに分けて切除縫合を行います。真皮縫合やZ形成術、W形成術、皮弁法などを行い、より一層目立たないよう工夫します。
<真皮縫合>
一般的な表面の縫合に加え、その準備過程で傷の深い部分に対して、長期的に緊張(テンション)が加わることを予防し傷を目立たなくするための「真皮縫合」という、形成外科が行う特殊な縫合法を追加します。これにより、表皮で強く縛る必要がないため、将来の傷口の拡大や表面縫合での糸の縫い傷の残存が起こりにくくなります。真皮縫合はナイロン糸による表皮縫合と異なり、深いところにある真皮層を溶ける糸で縫合します。
<単純切除>
横向きに並ぶ傷は、どうしてもリストカット痕に見えるので、横向きのリストカット痕が広範囲で並んでいる場合は横向きの傷を腕の骨折の治療痕のような縦の大きな傷に見せる提案をすることもあります。
また、リストカットの線の数は少ないが、大きな太い横の線だから目立っている、という場合には単純にその太いリストカットの傷跡1本1本を丁寧に切除し細い線に変更する提案も行っています。傷が消えることはありませんが、細いので目立ちにくくなります。
<Z形成術>
瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)とは、傷によってひきつれ・つっぱり感が生じることで、Z型の皮弁を入れ替えることで傷を延長したり傷の方向を変えることで、拘縮を解除することができます。
Z形成術は、傷口をZ字状に切開してできたフラップ(皮弁)を移動して、傷口の緊張を緩和しながら縫合する方法で、盛り上がったり凹んでしまっている傷を綺麗にすることが見込める箇所に適しています。術後の皮膚の拘縮が大きいと予想される場合、傷口を目立たせないようにする場合、傷口が拡大する可能性がある場合等にも行います。
Z形成術の手順は、まずZ字になるように補助切開を上下に行います。切開の深さは傷口の深さに合わせて調整されます。その後、切開し作成された三角形の皮膚を各々移動し入れ替えることでアルファベットのZの様なキズになって延長効果を得ることができます。
<連続Z形成術>
手術によって皮膚を切開し、Z字形の縫合戦を形成することで、傷跡を最小限に抑える手術法です。この手術法は、主に広範囲の皮膚欠損や瘢痕(ひきつれ、つっぱり感)の修正に使用されます。縫合線がZ字形になっているため、縫合線の全長を短くすることができ、傷跡を目立ちにくくすることができます。
<W形成法>
W形成術は、傷跡や瘢痕を改善するための外科的手法の一つです。この手法は、傷跡をジグザグ型に切除し、新しい切開面を作成し縫合しなおします。この手法により、周囲の皮膚から線状痕が目立つのをジグザグのぼかし効果で緩和することができます。
具体的には、上図のように、今ある傷の線がたとえ細くてもまっすぐで線の向きがシワの向きと違う場合、線が目立つことがあります。その線の向きをしわに合わせるように修正する目的で、ジグザグに切り直し目立ちにくい線に置き換えます。
傷跡修正には他にも、皮膚をそぎ取る剥削法や、ほかの部位から皮膚を持ってくる植皮法、大きく凹んだ傷を修正するために行う耳介軟骨移植などがありますが、当院では行っておりません。これらが必要となる傷跡修正でのご相談は、適切な別医療機関への紹介も行っております。